2024/11/12 17:45
「箱根の関所」は、のんびりゆったりしていてとても気持ちが良かった。
所々に立っている案内役のおじさん達の調子が、とても穏やかで心も和む。
見張りの高台から芦ノ湖を眺めたり、牢獄体験をしたり、湖畔の茶屋で甘味を頂いたりと十分に楽しんでいる間、左腕に着けられたブレスレットが気分をより高揚させていた。
龍神伝説が残る芦ノ湖で龍神ブレスレットを着けている自分は、誰よりも龍神様に守られているような気がした。
僕は自分で何か意味をこじつけることが好きらしい。
箱根の旅はこれでお終い。
日帰り旅行なんて何年ぶりだろうか。また来よう。

箱根から戻ってからは、また散歩をする日々。
変わったことといえば、左腕に箱根で買ったブレスレットを着けていることくらい。
御守りで買ったけど、箱根に参拝もしたし何かご利益があると良いなと思いつつも
何か特別良いことが起きたかといえば、そんなこともない。
体操がてら腕を振り回しながら歩くと、今までにはなかった重みが小気味良さを感じさせるくらいだ。
そして、1週間後の7/15(月)。
いつも通りの朝の公園ベンチで、それは急に来た!

「天然石の仕事がしたい」
本当に急に来た!降りてくるってやつです。
思わず左腕のブレスレットを強く握った。
「天然石の仕事をしよう!」
急にモヤモヤが吹き飛んだ、
視界が晴れた、
心の霧が晴れた、
「石、、、好きだわ!」
そのとき頭に浮かんだ取り留めのない言葉をバァーっ!と一気にスマホのメモに書きつけた。
もう一切の迷いはなかった。
思えば、起きてから散歩をして帰ってくるまでの間が全て瞑想の時間になっていた。
自分と向き合う時間、自分との対話。
大人になると、自分のやりたい事は過去にある。
過去の自分にヒントがある。
見過ごしてきただけ、気づかない、いや気づけないだけだった。
生まれてから過ごしてきた経験、体感。
その中にある。
外に、まだ見ぬこれから出会う何かに求めてしまいがちだけど、本当にやりたいことや楽しい事は自分の中にあった。
思い返せば幼少の頃、そこらで気に入った何でもない石を拾っては、愛着を持って大事にしていた。
本の付録に付いてるような小さな石も大切にしていた。
高校受験の時には、下見に行った第一志望の学校の門にある柱の石が欠け落ちているのを拾って大事に持って帰ってきた。
結婚するときは、もちろん婚約指輪と結婚指輪。自分も相手も気に入るもの、納得できるものを一生懸命探した。
ハワイに移住した時も御守りで黒翡翠のフィッシュフックネックレスを買って今も大切に付けている。
人生の転換期や節目と言われるような時、いつもいつも石にまつわる経験・記憶があった。
自分では気にも留めていなかったあまりにも何でもない自然な行動だから、日常に溶け込み過ぎてすっかり忘れていた。
そう、忘れていた。石が好きなことを。
過去の何気ない光景が、「天然石への意識」をキッカケに一気に蘇った。
答えは自分の中にあった。