2024/12/30 11:30

「定置魚」
あまり聞きなれない言葉。
皆さんは知っていただろうか。
「定置魚」とは、ほぼ同じ海域で深浅を変えて移り住む魚のこと。
人は、毎日変化を求めて違う選択をしているかのように見えるが、
(僕は努めてそうしていると自分で思っていたのだが)
日頃の行動パターンが、ほぼほぼ決まっている。
毎日は違くても、ある程度の周期で見ると、
同じこと、そして同じ場所への移動(おでかけ)を繰り返し行っている。
行動範囲がほぼ決まっていて、その中をぐるぐるぐるぐる回っている。
さながら「定置魚」だ。
自分の規律として自ら習慣化している人もいるだろうし、
そうでない人も結局はパターン化してしまう。
知っている事、知っている場所。
特に頭を使うこともなく、緊張をすることもない。
安心で、とにかく楽なんだ。
定置魚もきっとそうなんだろう。
自分が「定置魚」であるかと思うと、少しゾッとする。
似た言葉に「回遊魚」がある。
人間は習慣の生き物だというのなら、逃れられないというのなら、
どうせなら、僕は「回遊魚」になりたい。
「回遊魚」とは、
季節や成長に応じて、餌や産卵の場所を探しながら広い範囲のほぼ一定の経路を移動する魚。
より広範囲に、自らの成長に合わせて住処や居場所を変えていく。
世界中で気に入る地域何ヵ所かに家を持ち、
食べ物や資金に困ることもなく、
季節ごとに心地よく過ごせる場所に移動しながらの生活が習慣化するようであれば、
それはそれは素晴らしい生き方になる。
僕は、そう望むことにする。